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国際交流学科「ジャーナリズム論」(メディアと社会2)でアメリカのジャーナリストによる講演を開催

6/26(水)国際交流学科「ジャーナリズム論」(メディアと社会2)に、アメリカの一流紙である、元Wall Street Journal 東京特派員、元New York Times東京支局長などを歴任された、Martin Fackler氏にゲストスピーカーとして来ていただきました。

半期科目のこの授業は、前半では映画などを参考に見てもらいながら、日本ではややもすると「マスゴミ」と揶揄されることもある、ジャーナリズムが民主主義社会で果たしている重要な役割を、受講者に理解してもらっています。後半では、最近のジャーナリズムを巡る状況を取り上げており、今回は、<世界の報道の自由度ランキング>で、世界の中位になぜ日本が沈んでいるのかという問題意識の下、日本で20年以上、「外国のPress」のジャーナリストとして取材をされてきた、Martin Fackler氏をお招きしてお話を伺いました。

プレゼンテーションのテーマは、「日本のメディアの弱点」で、特にアメリカとのジャーナリズム文化の違いについてのお話でした。「日本のマスメディアのジャーナリストは、政府や大企業など、権力を持っている組織が発表しようと準備していることを発表前に報道することで高い評価を受けるが、アメリカでは、政府などが発表したくないこと、その陰に隠れているStoryなどを報道することに価値を置く」、という指摘は、かつて日本の通信社の記者だった経験のある私にはとても思い当たることがありました。

また、「日本のマスメディアのジャーナリストは、<会社に所属している>という“縦”の意識が強いが、アメリカでは、<ジャーナリストというProfessionalである>という“横”の連帯意識が強いため、日本ではメディア同士で足の引っ張り合いが時に起きるが、アメリカではジャーナリストが連帯して、政府や大企業などに対抗することがよくある」というお話も、確かに「日本のメディアの弱点」だと痛感させられました。

(国際交流学科 教授 鈴木弘貴)